イグアナの命日
今日は、ひょんなことで我が家の一員になったグリーンイグアナ・「ガグー」の命日です。

8年前、ホームセンターのバーゲン商品になった「ガグー」は、Iさんに発見され、動物の好きな長男へのプレゼントになりました。京都から、飼育用のケースとヒーターとペットフードとともに、我が家にやってきたわけです。

以後、その得体の知れない生物は、ボクたち家族といっしょに何とか生きてきました。試行錯誤の中で、「ガグー」のことがすべてに優先していた時期もあります。例えば、「ガグー」の主食・小松菜。お正月、ボクたちが食べる雑煮には、「ガグー」の食べない茎だけが入っていました。

我が家に来て5年後、「ガグー」は死にました。ヒーターの上で死んだ「ガグー」は、すぐに内蔵が腐乱し、異臭を放ちました。まさに変わり果てた姿でした。

長男は、腐乱し、どろどろの体液を漏らすガグーを、気持ち悪いとも言わず、泣きながら抱きしめて山に運びました。こどもたちといっしょに、裏山に「ガグー」を埋葬し葬儀をし、すこし、ほとけさまの話をしました。寒い冬の夜の山で、いつまでも悲しい顔をして手を合わせていたこどもたちの姿が忘れられません。

無条件に、手を合わせる姿は尊いと思います。

イグアナの命日_b0029488_2304215.jpg


おそらく、もうすぐ反抗期を迎えるであろう長男が、言いました。
「2・3日前から気になっていたけど、たしか、ガグーの命日やったね。」



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イグアナの命日_b0029488_22514638.gif『西蔵坊だより』は、 森鏡山 正蓮寺の住職の日記です。
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by e.wash-r | 2005-02-20 00:01 | 智慧と慈悲 | Comments(5)
Commented by yui-520 at 2005-02-20 10:02
こんにちわ。
家で最初に飼っていた猫のことを思い出してしまいました。
(そのあとの猫や犬も大切だけれど、一番思い出が多いので)

ご長男が命日を覚えている気持ち、痛いほどわかります。
気になるんですよね、思い出すんですよね。
一緒に暮らしていたから。
Commented by shou20031 at 2005-02-20 17:44
生き物の死を考えるってことは貴重な体験ですよね。核家族化して家族の死を目にすることが少なくなった現在、死とは何かを考える機会がなくなたがゆえに安易な殺人事件がおきると言われていますよね。ペットの死であれ、死の悲しみを体験すること貴重でしょうね。
大人のメルヘン小説書いてます。気が向いたら覗いて下さい。コメントいただければ励みになります。
Commented by e.wash-r at 2005-02-22 00:43
最近、いろいろあって、親バカとしか言いようがありませんが、こどもの一面を、今、どうしても載せておきたいと思い、3年前の写真を引っ張り出してきた次第です。

shou20031さん、yui-520さん、そんな投稿に暖かいコメント、ありがとうございました。

ともにほとけさまの慈悲につつまれるものとして、死を悲しみや思い出だけにはしたくないと思っています。
Commented by cakes at 2008-02-25 16:35 x
うちのイグアナも先ほど亡くなったようです。今朝、温室の下段に引っくり返って堕ちていて、先ほどまで、ヒーターやコタツやで温めて、一瞬名前を呼ぶと反応した瞬間もありましたが、もう今は動かなくなってしまいました。ちょうど5年ほどです。うちのもホームセンターで売れ残っていた、足の変形した子でしたがずいぶん元気に大きくなっていました。まだ実感が湧かずに、でも微動だにしなくなって一時間くらいたつので、温室に戻しました。これからどうしてやろうか、思案中です。ガグーちゃん同様、うちのイグちゃんの冥福も祈ってくださいね!
Commented by e.wash-r at 2008-02-26 07:45
生きているということは、死ぬということなんですよね。

死は、死そのものを通して、生きること死ぬることを、生きている者に伝えるのだという言い方があります。

哀悼のなかで、生死を見つめたいですね。

お念仏申しましょう。


cakesさま
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