三方よし  -近江商人の訓-
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最近のちょっといい話。


【その壱】

故あって、ある輪袈裟を探していました。50年ほど前につくられたものです。

おつきあいのあるA仏具法衣屋さんに注文しましたが在庫なし。A仏具法衣屋さんは、数日かけて、何件も織り元を訪ねて探してくださいました。が、残念ながらやはり在庫はないということでした。

別件で、B仏具法衣屋さんに用があったので、A仏具法衣屋さんに探してもらったことを述べた上で、探している輪袈裟がないかおたずねしました。B仏具法衣屋さんも在庫なし。

その後、B法衣仏具屋さんは、同業の法衣仏具屋さんを訪ねて回ってくださったようです。後日連絡があり、C法衣仏具屋さんが持っていらっしゃることをお知らせくださいました。

おかげさまでボクは探していた輪袈裟を手にすることができました。仏具法衣屋さんの利益を越えた献身に感謝です。



【その弐】

H家の中陰三七日のおまいり。

当主の若いHさんが、「家が狭いので、中陰の法事はホテルAの仏間でおつとめします。」と。

ホテルAさんには、何十年も前からお仏間があり、岐阜の「法事ができるホテル」の草分けです。そんな話をしていると、Hさんが「実は、最初Bホテルさんにお願いしたのですが、予約でいっぱいでした。困っていると、Bホテルさんが、Aホテルさんを紹介してくださったのです。」と。

世知辛くなくていいですね。




近江商人の商いの心得に、『三方よし』ということばがあります。

「買い手よし、売り手よし、世間よし」ということで、「商いは、自らの利益のみならず、
買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきだ」という意味だそうです。

『三方よし』は、商品同様に信用を大切にした近江商人の伝統から生まれたことばのようです。


参考までに「『近江商人十訓』。

1 商売は世のため,人のための奉仕にして,利益はその当然の報酬なり
2 店の大小よりも場所の良否,場所の良否よりも品の如何
3 売る前のお世辞より売った後の奉仕,これこそ永遠の客をつくる
4 資金の少なきを憂うなかれ,信用の足らざるを憂うべし
5 無理に売るな,客の好むものも売るな,客のためになるものを売れ
6 良きものを売るは善なり,良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
7 紙一枚でも景品はお客を喜ばせる
つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ
8 正札を守れ,値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
9 今日の損益を常に考えよ
今日の損益を明らかにしないでは,寝につかぬ習慣にせよ
10 商売には好況,不況はない,いずれにしても儲けねばならぬ



何も知らないボクが云々するほど商売は甘いものではないとおもいます。そのうえで、利益と商品の質と信用を大切にする近江商人の伝統、お寺としてもおおいに学ぶべきかと。




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by e.wash-r | 2013-10-09 23:37 | おまいりにて | Comments(0)
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