「承安」の読み方再考
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2016/2/17の当blog『なんと読みますか?』にて、「承安」の読み方について書いたところ、nomoさまから丁寧なご意見をいただきました。ありがとうございました。

 ◆namoさまのご意見  → http://pochi21.exblog.jp/25369394/

例えば、「承安」と「正安」は、ともに「しょうあん」と読むことができる。混乱を避けるために、「承安」は「じょうあん」と読み習わしたのではないか?

というご意見です。

なるほどと、思いました。が、疑問もあります。

nomoさまも指摘しておられますが、「昭和」と「正和」はともに「しょうわ」、「承和」と「貞和」はともに「じょうわ」と読むようです。同音を避けるためということに、普遍性はないということになります。

nomoさまは、そのことについては、同音回避の読み方は、年代が比較的近い場合の措置ではないかと考えておられるようです。

  「承安」1171~と「正安」1299~は約百年の隔たり。同音回避。

  「正和」1312~と「昭和」1926~は約6百年の隔たり。同音のまま。
  「承和」834~「貞和」1345~は約5百年の隔たり。同音のまま。

比較の問題ではありますが、確かに近い時期の同音回避の措置と考えることはできそうです。


今回、nomoさまのご意見をいただき、あらため考えさせていただきました。


元号が定まったときには、定まった読み方があったと考えるのが普通だと思います。しかしながら、過去に遡って、今、それらすべてを特定することはできないというのが現状のようです。その結果、後の解釈の「読み方」、あるいは便宜上の「読み方」も現行している、ということなのでしょう。


人のおぼつかなさを、「ことば」は柔軟に受け止めて存続している、ということなのだと思います。




                    
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by e.wash-r | 2016-02-18 23:55 | そらごと、たはごと | Comments(2)
Commented by namo at 2016-02-20 19:38 x
「年号の読み方 & 検索」で 検索しましたら
下記のページが,トップに出てきました。
http://komonjyonavi.web.fc2.com/binran/warekiseireki_sakuin1.html  古文書なび
これによると 「承」は すべて じょうと発音表記があります。
どれだけの権威があるページか調べていませんが、それを
コピーして 数十分後に 二回目の書き込みをしました。
最初の推察は 上記のページを見る以前に 歴史事典だけで
思いつくまま書き込み、その後、このページを発見しました。
ですから、誤解をまねく、まねかないとういこと以上に、
承が 最初に来る場合は じょうと 読む習わしでは
ないかと、今は単純に思い込います。
また、正は しょうと発音すると 本人は疑問なく
理解しています。
一度 上記ページをご覧ください。
Commented by e.wash-r at 2016-02-21 23:46
ご案内のページ、当方もチェックしました。

「習わし」がそもそもあったのか、それとも後に「習わし」としたのかに、ボクとしては興味を持っています。

両方の読み方がある以上、「習わし」以外の読み方がなされたことがむしろ気になるわけです。

当初の読み方と異なる読み方が生じたということ。そこには理由が必要です。それが後にできた「習わし」なのではないかと思うわけです。当初の読み方と「習わし」が同じならば、2つの読み方は生じないというのが道理のような気がするからです。

「教章」が「じょうあん」とした理由が知りたいです。


namoさま
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