北朝鮮のミサイルと世界地図 -正距方位図法で読む-

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地球は丸い。その丸い地球を、一枚の世界地図にするのは無理があります。

そこで、いろいろな方法で地図が描かれるわけですが、面積、方位、距離、形等をすべて正確に表現する方法はありません。

たいていの場合、ボクたちは、世界地図を見て、正確なデータがほしいわけではありません。おおよその世界を知りたいのです。

だから、見た目、なんとなく世界全体を表していて、形があまり歪んでなくて、面積がそれほど間違っていなくて、だいたいの位置関係がわかる地図がいいわけです。

報道等で使われる地図は、実は、見た目・見た感じ重視の、イメージ図・世界のイラストみたいなものと思っていいと思います。感覚的に理解するということも大切なことですし、ボクたちは、それほど厳密なことを望んでいないというのも本音だからです。

意外とメディアは、いい加減な地図を使って、いい加減なイメージで伝えています。


でも、はっきりとした目的がある場合は、目的に適った地図を使うべきです。

例えば、
小麦の作付け面積を比較したかったら、面積が正しく表現される地図。
小麦栽培の気候による分布を知りたかったら、緯度が正しく表現される地図。
小麦の生産地からの移動を知りたかったら、方位・距離が正しく表現される地図。
等々。



そこで、北朝鮮のミサイル軌道について私見。

北朝鮮を中心とした正距方位図法によって、ミサイルの軌道を見てみます。

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わかること

・北朝鮮から、アメリカ本土にミサイルを発射した場合、必ずロシア領土上空を飛ぶことになる。(ハワイ、グアム等は日本上空を飛ぶだけ)

・北朝鮮から、ワシントンにミサイルを発射した場合、ロシア、中国の領土上空を飛ぶことになる。

北朝鮮のアメリカ本土へのミサイル発射は、ロシア、中国が、領土上をミサイルが飛ぶことを容認するか、しないかという問題でもあるわけです。容認の有無は、そのまま米ロ、米中関係の緊張・破綻に直結します。

普通に考えたら、あり得ないわけです。

北朝鮮のアメリカ本土へのミサイル発射ということの意味は、地図から見ればこういうことなのです。この自明の事実をもとに、各国政府は駆け引きをしているということ?!

ボクは政治家ではないので、発想が違うかもしれませんが、地図上では北朝鮮のミサイル戦略に何のメリットもないと思います。


ただ、何もメリットがないけど・・・というのがむしろ怖い!!!


*地球の写真は http://www.wallpaperlink.com/bin/0801/04356.html より


◆追記 9/15の時点で、ミサイル軌道について、正距方位図法を使うべきという指摘がされていたそうです。当然といえば当然。



                    
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by e.wash-r | 2017-09-17 21:10 | そらごと、たはごと | Comments(0)
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