沖縄の米兵の暴行事件のニュースの一場面。
背景に漢詩の屏風が映り、その中に「華鯨」という文字が見えました。
気になって検索した報告。
・「華鯨」(かげい)は梵鐘のこと、または梵鐘の音のこと。大きな音の意。
・映っていたのは、たぶん沖縄の第1知事応接室の屏風で、「万国津梁の鐘」に刻まれた文字を屏風に仕立てたもの。
・「万国津梁の鐘」は、15世紀に造られ首里城に架けられていたもので、現在は沖縄県立博物館所蔵。国の重要文化財。
・琉球王国を最初の統一した尚巴志(しょうはし)は、首里城や那覇港を整備し、中国・朝鮮半島・東南アジアと日本の貿易の中継を基本にした交易国家の基礎を築いた。
・尚巴志の後を継いだ第7子の尚泰久は、仏教に帰依し、いくつもの寺を建立し梵鐘を鋳造する。「万国津梁の鐘」はそのひとつ。琉球は万国の貿易の架け橋であるという意。
・「万国津梁の鐘」に刻まれた相国寺の溪隠安潜叟(けいいんあんせいそう)の漢詩。
須弥南畔 世界洪宏
吾王出現 済苦衆生
截流玉象 吼月華鯨
泛溢四海 震梵音声
覚長夜夢 輸感天誠
堯風永扇 舜日益明
勝手に、「仏の教えは、"月に吼ゆる華鯨の如く"、時と場所を越えて今響き渡る」と超意訳。
【
1年前の今日のblog 】
【
2年前の今日のblog 】
【
3年前の今日のblog 】
..................................................................................................................
よ う こ そ 『 西 蔵 坊 だ よ り 』 へ
『西蔵坊だより』は、 森鏡山 正蓮寺の住職の日記です。
仏教のこと、山や川や海のこと、TIBETのこと等、思いつくまま書いています。
よろしければ、TopPageより、ゆっくりご覧ください。
『西蔵坊だより』TopPage