ノスタルジー  -『おばちゃんの』のみそ汁-
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S師を誘って、成り行きで八百津の町を訪ねました。
八百津は、20年前、ボクが暮らしていた町です。懐かしい場所のいくつかをまわりました。

知る人ぞ知る「ヤマコノ」印の醤油『調味の素』と味噌を買いに、商店街のはずれの味噌平醸造へ。そこで、当時お世話になった『おばちゃん』こと富山百合子さんが亡くなられたことを知りました。

『おばちゃん』ありがとうございました。

八百津高校の『おばちゃん』は、ヤマコノの味噌で、具がいっぱいのみそ汁を、毎日、大量に作り、どんぶりにあふれるほどよそっては、
「食え。」
と、何が何でもボクたちに食べさせました。弁当を忘れても、『おばちゃん』のみそ汁だけで充分なくらいでした。

『おばちゃん』のみそ汁の前では、校長先生もやんちゃな生徒も、そして、遊びに来る町の人までも、みな、等しくただの人でした。八百津高校は、生徒も先生も、宿直室で『おばちゃん』に育てられて卒業してゆく学校でした。

『おばちゃん』とみそ汁に報いる生き方をしないと・・・。
郷愁をともなって、神妙に、今ある自分のことを考えざるを得ない旅でした。

ほんの少し時間ができたら、ぶらっと遊ぶに限ります。

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# by e.wash-r | 2005-06-16 23:59 | 遊びをせんとや生れけむ | Comments(0)
紙芝居

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お釈迦様がお生まれになり、おさとりを開かれ、法を説かれるまでの紙芝居を見ました。

黒野組の仏教婦人会の総会に、5人のご門徒さんと一緒に光順寺さんまで行ってきました。定例の総会のあと、ご法話は、明厳寺・石榑薫師。昨年に引き続き、手作りの紙芝居によるお取り次ぎです。

黒いケースの扉を三方に開けると、画面ができる昔懐かしい紙芝居です。(と言っても、ボクはこどものころ、実物を観たことはありませんが。)

紙芝居中、取っ手がポロッととれたりしましたが、
「これよくとれるんです。大丈夫ですから・・・。」
と、落ち着いて対応していらっしゃる様子から、ケースも石榑師の手作りとお見受けしました。紙芝居の絵そのものも、もちろん手作りです。ほのぼのとした雰囲気が、いっそう、ボクたちを惹きつけました。

生意気なことを言うようですが、『伝えたい』と思っていらっしゃる御講師の思いというか努力というかひたむきさが、阿弥陀さまの願いとは別の次元でなにより聞く者に『伝わる』のだと思います。

四門出遊の話を通じて、釈迦国のシッダルタ王子が、老病死を我がことと受けとめられたことに出家の動機があったこと。そして、老病死におののいて生きる不安ではなく、老病死を受けとめて生きる確かさを、求められたこと。等々をわかりやすくお話しくださいました。

梅雨の晴れ間にしては、涼しい風の吹く本堂で、いい時を過ごさせていただきました。

自坊でも、直球勝負とともに、あの手この手で、頑張らないといけません・・・。

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# by e.wash-r | 2005-06-15 02:42 | 智慧と慈悲 | Comments(2)
甘茶の花
              甘茶の花が咲いています。
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              山紫陽花にそっくりです。
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              岐阜近辺の山では、たまに、自生しているのを見ます。
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今年は、まだ、はなまつりと初参式をつとめていません。
あれこれ他の行事との調整をしているうちに、梅雨に入ってしまいました。

明日、婦人会の方々と一緒にお聴聞にいくので、あらためて相談してこようと思っています。

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# by e.wash-r | 2005-06-14 00:01 | ようこそ正蓮寺へ | Comments(0)
信仰の自由 -『交通安全』-
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免許の更新手続きに、講習センターへ行ってきました。『違反運転者講習』でした。

約1時間、講師の先生は、事故を、具体的に我が身のこととして考えるようにと、切々と話されました。誰もが一瞬にして、加害者・被害者になりうるのが、自動車社会。運転するのが恐ろしくなるほど、事故というものの悲惨さを思いました。

講習の帰り、意識的に速度制限を守って走ろうとしましたが、ほとんど無理でした。事故には、どこかにその原因があり、時に過失をともなっています。しかし、ボク自身、完全で安全な運転をする能力を持ち合わせていないというのも現実です。地道に努めるというほかに、できることはないように思いました。

ところで、講習のビデオで、事故が、その加害者と被害者、そしてその周りの方々の日常を一変させていくドラマを見ました。出口のみえない不安にさいなまれるような内容です。

今まで遠巻きにみていた『交通安全』を祈願する人の不安に、はじめて共感できたような気がしました。

話が抽象的になりますが、信仰は、自ずと生まれ、自由です。
小泉さんには、たとえ失政・失脚しても、是非とも、平和を願う信仰を貫いてもらいたいと思います。ただ、国民としては、失政は困りますが・・・。

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# by e.wash-r | 2005-06-13 00:02 | そらごと、たはごと | Comments(0)
web法話 『現前とする苦悩と無常①』 瑞穂市・善徳寺 藤村真樹
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# by e.wash-r | 2005-06-12 23:59 | Web法話 | Comments(0)
乗鞍の雪

16年前の今日、長女が生まれました。


b0029488_0341592.jpg当時勤めていた職場には、子供が生まれると、1日休暇がもらえるという制度がありました。例年、6月の初旬は、乗鞍スカイラインが開通する時期です。子供が生まれたら、休暇をもらって、乗鞍岳に登る計画を立てました。

ほぼ徹夜で、誕生を待ちました。長女は、難産の末、明け方生まれ、坊守は、辛かったのか、「もう、こどもは生まない。」と言いました。新しい命が誕生したという不思議な思いの中で、乗鞍へ向かいました。

乗鞍スカイラインは、当時、マイカーの乗り入れが可能でした。標高2702mの畳平に車を駐め、テレマークスキーを背負って、残雪の乗鞍岳に登りました。ほとんど風のない晴天、頂上の岩の上で昼寝をしました。山へ行ったら、名前を考えて帰ってくると言う約束だったので、名前は「ゆき」と決めました。ひらがなにしたのは、「雪」という字は、書くのが難しそうだったから。

気温が上がって、重くなった雪に手こずりながら、テレマークを楽しみました。とぎれた雪に、ときどき板を担ぎつつも、一気に畳平まで降りました。ボクは、残雪の上を吹きあげてくる風の冷たさが好きです。

長女の生まれた日を、少しでも特別な日にしようと思ったのは、照れ隠しみたいなものです。よろこびを素直に表現できないということです。

今日も、なんとなく、お祝いをしぞこなってしまいました。家族は、ボク抜きで楽しんでいたみたいです。ちなみに、ひがんではいません。おまいり楽しかったし・・・。


ご法事のあとのおときの席で、山の好きなDさんと、大いに盛り上がりました。
今日は、極々プライベートな娘への餞です。

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# by e.wash-r | 2005-06-11 23:59 | 遊びをせんとや生れけむ | Comments(0)
青海島 世界最初の日曜学校

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日曜学校発祥の寺、浄土宗・西円寺を訪ねて青海島へ。

青海島は、『鯨』と『夏みかん』の島であり、「村中の老若男女、一人も残らず日課念仏を誓受し、田うつにも、薪こるにも、菜つみ、水くみ、網ひき、釣をたるるにも、念仏せざるものなく」といわれるほどの『お念仏』の島でもあります。

安永8年(1779年)、西円寺・法岸上人が、お寺にこどもを集めてはじめた小児念仏会(こどもねんぶつえ)は、世界で最初の日曜学校と言われています。法岸上人は、こどもたちに、法話や童話を聞かせ、お念仏を勧められたのだそうです。 

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若いご院さんから伺った昔の西円寺のお話です。


寺にやってきたこどもたちは、阿弥陀さまの前に座り、お線香を立て、お念仏を唱えます。お線香が消えるまで唱え続け、唱え終わると、お供えしてある御菓子やおにぎりをおさがりとしていただくことができるのです。
阿弥陀さまのまえには、いつも御菓子やおにぎりがお供えしてあったそうです。

競うようにして本堂にあがり、気もそぞろにお念仏を唱え、唱え終わるやいなや阿弥陀さまの前のおにぎりに手を伸ばすこどもたちの姿が、自分の姿と重なって目に浮かびます。

おにぎりめあてのお念仏だったかも知れませんが、阿弥陀さまの慈愛のなかのできごとです。信仰は、理屈ではなく、手を合わせ、お念仏するところにはじまるということをあらためて知らされました。こどものころ、境内で遊ぶボクたちに、いつも、懐から駄菓子をだして食べさせてくれた祖母を思い出しました。どうも、頭でっかちになりがちな自分を反省したことです。

一緒に旅をしたのは、H氏とボクをのぞけば、本願寺の日曜学校の理事長さんや岐阜の日曜学校の歴代の委員長さん、副委員長さん方です。きっと、お寺で遊ぶこどもたちの姿、日曜学校の原点を思い浮かべていらっしゃったと思います。

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青海島は、お母さんのおなかの中にいるときから、お念仏を聞いて育つとまでいわれる土地柄です。豊饒の島でした。

◆ 先崎・青海島の詳細は長門市HP『みすゞのふるさと仙崎』に詳しく載っています。
   ご一読をおすすめします。
  当blogでも、一部引用させていただきました。


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# by e.wash-r | 2005-06-10 08:45 | 智慧と慈悲 | Comments(0)
万博報告 写真版
環境万博?!


b0029488_154728.jpg木・竹のチップの舗装
軟らかくて気持ちいい
b0029488_161413.jpg場内情報を掲示する職員の方
荷造りヒモでくくりつけるという超ローテク

b0029488_163468.jpg外装は竹
日本はバンブーの北限





仏教の国から

b0029488_172624.jpgスリランカ
食堂の看板
いい味

b0029488_175638.jpgインド
法輪をモチーフにしたタペストリー
「絶え間なく変わり続ける」という意

b0029488_182085.jpgモンゴル
凧かな?
凧糸がついていなかったけど


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# by e.wash-r | 2005-06-09 01:42 | Photo only | Comments(0)
愛知万博に行ってきました。
今年の岐阜教区サマースクールは、別院で泊まって、愛知万博を見に行く計画です。今日はその下見でした。朝、不整脈で少し辛かったので、断念しようとも思いましたが、結局、一日、楽しんできました。

皇太子さんが見学にきてみえたそうですが、残念ながら、お会いすることはできませんでした。でも、あの広い会場で、偶然にも豊後の国のご門徒さんに出会いました。インドやネパールのパビリオンの前で、下がり藤の紋の入った旗を持って歩いていらっしゃったのです。せっかくなので、ご挨拶をしてきました。
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御同朋・御同行と言いますが、同信のお仲間と思うと何とも言えず親近感がわくものです。ただ、そのことが、遍に閉鎖的・排他的にならないように、気をつけないといけません。万博会場なだけに、つくづくそう思いました。

マンモスラボの出口のすぐ左手、「こいの池」の芦原に、バンの親子がいました。野生だと思います。万博会場のど真ん中で、ちゃんと繁殖しているみたいです。ほんとうはそっとしておいて欲しいんでしょうが・・・。

地球市民村の食堂の下に、小さなビオトープがあります。そこに、真っ赤なショウジョウトンボ(赤トンボ)がいました。会場の周遊道路グローバルループのうえを走るカナヘビも見ました。万博会場は、一応、里山の中でした。
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ひょっとして、これから万博に行く人へ、独断のオススメ。

①モンゴル館のトマトジュースがとてもおいしかったです。まろやかな岩塩を入れて頂きました。大400円、小200円。カップにあふれるほど注いでもらえます。

②歩き疲れ、一休みしたいときは、地球市民村のアースドリーミングシアターが快適です。各所に休憩用のベンチはたくさんありますが、そこは格別。

③トルコ館は「自然の幾何学」がテーマ。文様が好きな人には魅力的かと思います。ヨーロッパとアジアの、あるいはイスラム教・キリスト教と仏教の風土・文化の連続性のようなものを感じます。
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④極めて個人的な意見ですが、サウジアラビア館の民族衣装を着たコンパニオンのお姉さんたちがムチャクチャきれいです。

⑤蛇足。入場チェックは厳しいですが、フレンドリーです。楽しみましょう。
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# by e.wash-r | 2005-06-08 14:30 | そらごと、たはごと | Comments(0)
パッチワーク -待ちに待った日-

ご主人が亡くなられて12年、息子さんが亡くなられて5年、Sさんは一人暮らしです。

日曜日、13回忌のご法事をおつとめしました。ここ数ヶ月、おじょうはん(月忌のおまいり)に伺う度に、部屋の中の様子が少しずつ変わっていくのを感じていました。Sさんは、13回忌の法事を楽しみに、コツコツと準備を進めていらっしゃったのです。
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法事の日、玄関から仏間への通路、そして仏間は、Sさんが作ったパッチワークで飾られていました。大きなものは、壁一面ほどもあります。

「17回忌はどうなるかわからないから、私のしたこともみなさんに知ってもらおうと思って・・・。お引き物も、全部手作りのパッチワークのバッグにしたけど、ご院さんは、お寺で使ってもらうお香だから。」
と、ちょっと弱気なところも・・・。ちなみに、お袈裟も由緒正しきパッチワークです。

三部経をおつとめし、お取り次ぎ・御文章の拝読がおわると、Sさんが、涙ぐんでお礼をされました。ここ数ヶ月のSさんの姿を見ているだけに、ボクまで涙目になってしまいました。でも、おまいりの方々は、突然の涙に、ちょっと戸惑ってみえるようでした。
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ほとけさまのお徳を讃え、ほとけさまのお慈悲にあって、ほとけさまの前で泣いたり笑ったり、法事っていいもんです。
巡ってくるご法縁、Sさんみたいに楽しまなくては・・・。

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# by e.wash-r | 2005-06-07 01:09 | おまいりにて | Comments(0)
Web法話 『信号機』  岐阜市・正蓮寺 鷲岡嶺成
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音声・テキストは、正尊寺HP・テレホン法話をご覧ください。

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# by e.wash-r | 2005-06-06 00:01 | Web法話 | Comments(0)
-先崎-  金子みすずさんの町 
山口県・先崎を訪ねました。金子みすずさんの生まれ育った町です。

先崎湾と深川湾を隔て、青海島へとのびた砂嘴のうえにできた漁業の町は、長門の町の先端にありました。山陰本線の終着の町でもあります。
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夜通し走って午前7時前に先崎着。朝食の場所を探すと、計ったように『みすず食堂』を発見。店主が、30分後にきてくれというので、先崎の漁港をブラブラ歩いてきました。
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                     『大漁』

                    朝焼け小焼けだ大漁だ
                    オオバいわしの大漁だ

                    浜は祭りのようだけど
                    海の中では何万の
                    いわしの弔いするだろう


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金子みすずさんが繊細に詠った、混沌とした生きとし生けるものの世界を垣間見る間もなく、朝から、日本海の恵みをたっぷりいただきました。そして、食堂の畳の上でごろんと転がり、700Km、約9時間ほどの運転の疲れを癒しました。

先崎の町は、手づくりの金子みすずさんのテーマパークのようになっていました。みすず通りと名付けられた商店街の中ほどに、みすず記念館はあります。当日は、年に数回しかない休館日でしたが、何故か、入り口が開いており、途中からは電灯もついたので、見学することができました。ところが、途中でメンテナンス会社の方がおみえになり、点検作業のために開けてあるので、見学は遠慮願いたいとのこと。全部見てしまいましたが・・・。

金子みすずさんのお墓がある、遍照寺へ。若いご住職が、生の話を聞かせてくださいました。先崎は有り難い土地で、赤ちゃんは、母親のおなかの中にいるうちから胎教のようにしてお念仏を聞き、育つのだそうです。先崎のこどもは、昔は、青海島の日曜学校まで、船で出かけていったのだそうです。

先崎は、豊饒な海の恵みの町であり、お念仏の町でした。

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# by e.wash-r | 2005-06-04 23:59 | Comments(0)
豊饒の地をゆく -旅の礼儀-
b0029488_16524529.jpg山口、福岡、大分を巡ってきました。
“研修”と言うと嘘っぽいので、“ちょっと遊びに行ってくる”と言って家を出るのが、我が家の礼儀です。

アプローチの時間を節約して、行きは、夜通し山陽道を走り、帰りは、大分からフェリーで早朝の神戸へ。恒例、2泊5日の充実した旅でした。

せっかく遊んできたのに、午後のおまいりは、ちょっと放心状態。これはマズイと思いつつ、最後の夜のおまいりまで修正できず、うしろめたい気分です。
遊びに行ったら、満足して、楽しそうに帰って来るのも礼儀、帰ってきたら、元気におつとめするのも礼儀です。

我が家は、あんまりおみやげを買ってくる習慣がありません。おみやげを買ってくるくらいなら、現地を案内しろという意味でしょう。

そうはいっても、なかなか、現地を案内するというわけにはいかないので、こどもだましのおみやげと、あとは、異国の有り難いお話しということで、旅は終わり。


豊饒の地の旅の顛末、記憶にあるうちに、折に触れ、書き残しておくつもりです。

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# by e.wash-r | 2005-06-03 23:59 | 遊びをせんとや生れけむ | Comments(0)
船上の宴会
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豊後水道にて
# by e.wash-r | 2005-06-02 19:57 | moblog | Comments(0)