同級生に会いました
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こどもの塾の送り迎えの間の約2時間、ショッピングモールで暇つぶしをしました。そこで、偶然、数年ぶりに高校の同級生に会いました。

共通一次受験の選択科目の関係で、3年生の時、たった二人だけで「倫理社会」の授業を受けた仲です。生徒指導室で先生と生徒二人、計3人の授業は、【鎌倉仏教・親鸞・悪人正機説云々】と、サロンというかお楽しみ会というか、週2回ののどかな時間でした。

彼は、保険会社に勤めており、ボクのところに生命保険に入らないかと勧誘に来たことがあります。ボクは入ってもよかったのですが、痛風と不整脈発作がある人間では、保険会社としてはどうも割に合わないらしく、契約はできませんでした。

保険会社のデータでは、ボクは保険金額をたくさん支払う前に死ぬ可能性の高い人間と言うことのようです。そういう人間は契約交渉の対象にならないのです。

翻って、ボクは僧侶として、み教えを伝えることを最初からあきらめている人がいないだろうかと考えてみると、これは、恐ろしい現実で、出会ったほとんどすべての人であったりするのです。仏法を聞くことになっている人のみと僧侶として接している。これは、ボクが、そしていわゆる伝統教団が抱えるゆゆしき事態なのかもしれません。

以前、『朝まで生テレビ』だったと思うのですが、政教分離みたいな話題のなかで、創価学会の方が、「自分の信仰をあらゆる方法を使ってすべての人に伝えたいと思う、それは、宗教のあり方として必然だ。」というような発言をされました。本願寺の僧侶の方もいろいろ発言してみえましたが、ボクは、”負けた”と思ったことを覚えています。

損得で坊さんをしているわけでないのなら、ボクたち僧侶は普段もっと自身の信仰を語らないといけないのではないか、限界を感じつつも、そう感じた再会でした。

そう感じても、実行するのはたいへんだろうなあ・・・。だいたい、やるべきお寺のつとめすら、なかなかできないのですから。




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同級生に会いました_b0029488_22514638.gif『西蔵坊だより』は、 森鏡山 正蓮寺の住職の日記です。
仏教のこと、山や川や海のこと、TIBETのこと等、思いつくまま書いています。
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by e.wash-r | 2004-12-04 01:08 | 遊びをせんとや生れけむ | Comments(2)
Commented by あんこう at 2004-12-05 10:46 x
ふーむ。その「朝生」わたしも見た覚えがあります。同じような気持ちになりました。これは思いあがりともすれすれだと思うけど、訃報に接したときに、ああ、世間話ばかりでまだ何もお伝えしてなかったよなぁ、と悲しくなることがあります。でも、じゃぁ、具体的にどうするの?というと・・・。
今日、明日と報恩講です。大阪の安方師をお招きしました。
あるお同行に、「ご院さんの言うこと、最近なんとなく(理屈としては)分かるようになったけど、腹には入らん」と言うてもらえた。それでお坊さんの仕事は終わり、あとは阿弥陀さまの仕事だと思っています。
とか・・・ 。ああ、願わくば衆生とともに深く経蔵に入りて智慧海のごとくならん。
Commented by e.wash-r at 2004-12-05 17:16
報恩講の朝、commentsを書いてくださる余裕に”負けた”という思いです。きっと、寺報等も余裕で作っていらっしゃるんでしょうね。
安方先生によろしくお伝えください。
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