平和の鐘  ―『鯨音』再掲―
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7月9日。岐阜空襲の日。『平和の鐘』と銘打って、午前9時、市内の梵鐘が一斉に撞かれました。(当寺は、住職法務のため坊守が撞鐘。)


2006/12/9の当blog『鯨音』より一部再掲します。


嫁ぎ先の屋敷に、当寺の境内からもみじを移植し、そのもみじとお寺の方向を重ね合わせて、いつもお念仏していらっしゃったというAさん。

戦時中、寺院の梵鐘も供出の対象でした。鐘の音が響かなくなった岐阜の町。戦後の再興の中、疲弊した寺院に梵鐘を寄贈し続けたBさん。

S寺さんの本堂にて、50回忌の法要がつとまったCさん。以後、Cさんを慕う方々の依頼で、ボクはCさんの祥月命日のおまいりしています

恥ずかしい話ですが、昨年、AさんとBさんとCさんが同じRさんであることを知りました。


川島らい(R)さんのおこころを、あらためて訪ね受けとめたいと思います。

戦時供出した当正蓮寺梵鐘の銘文

乾坤萬物 有時有縁 鑄出法鐘 掛在正蓮
華鯨高吼 上通梵天 聲々遠響 下徹黄泉
醒无明◆ 驚煩悩眠 法門廣隆 国家安全

銘文中の「華鯨」は梵鐘のこと。「法鐘」ともあるように「華鯨」の音、鯨音はおみのりそのものです。

十方に響流する鯨音は、無明に覚醒めさせ、煩悩の眠りを驚かす、と。

らいさんは、ただおみのりが広まることを願われたのだと思います。




                    
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by e.wash-r | 2015-07-09 22:49 | 智慧と慈悲 | Comments(0)
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