黒野組の大2回仏教壮年会研修会。
今回は「雅楽実演とお話」。ご講師は、岐阜香光雅楽会の方々です。
最初、雅楽の歴史、仏教と雅楽、本願寺と雅楽等についてのお話。
本願寺が、お荘厳のひとつとして雅楽の演奏を行うことについては、明如上人と四天王寺の雅楽会との深い縁に依るものというお話は、非常に興味深かったです。また、本願寺で、奏楽員(雅楽の演奏者)が黒衣五条袈裟を着用するのは、演奏中以外は声明を唱える僧侶・賛嘆衆として参勤するからだそうです。
相応の歴史と理由があるようです。
次に、楽器の紹介等。
日本で和音の楽器として独自の発達した笙。実は不協和音も混じるということらしいです。不協和音を奏でる唯一の楽器ではないか、とのこと。衆生が奏する讃嘆ならではというか、これもまた興味深い話だと思いました。
雅楽の楽器の材料の主体は竹。また漆による加工。そういうお話を聞くと、竹の分布の北限・ユーラシア大陸の極東という地理的条件と音楽・楽器文化の東漸、日本独自の発達の過程には必然があるような気がしました。
お話の後、約30分、雅楽の演奏を拝聴。本堂で聞く雅楽。有り難かったです。
演奏の後、ご門徒さんから「すばらしかった。拍手したかったけど、お念仏じゃないとあかんのか?」の意の問い。なんでもいいと思います・・・。
個人的には、楽しい研修でした。
もう少し参加者があればなあ、と思うところ。1カ寺ひとりのご門徒さんとご院さんが参加すれば、それだけで60人にはなるのに、と思うのですが・・・。余分なことを言うとまた嫌われるので、ココで愚痴っておくことにします。日曜の夜、きっとみなさん、お忙しいのだと思います。
企画し、ご講師さんをお招きし、お同行にご案内するなら、やっぱりお寺として、住職としてお座を楽しむことが大切だと思います。人に言うことではなくて、自坊で自らが楽しむということなんでしょうけど。
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