『モノ』② 朱のお膳
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たまたま通りかかった金(こがね)神社に、【骨董市】ののぼり旗。

午後2時半、片付けがはじまっていましたが、まだ間に合うと思ったので、ちょっと覗いてみました。

2軒めのお店に、朱のお膳が五脚。お膳・お盆マニアのボクとしては、気になります。

1客500円の値札。一見きれいなものだったので、もうほとんど買う気になって、積まれたお膳を1枚ずつチェックしました。歪みもなく、漆の割れや剥がれもありません。

「これ、いただこうかな。」と言うと、おじさんは、「全部買ってよ。まとめて千円。場所取って困っとるんやから。持っていって。」と。

有難くいただくことに。

おじさんは、「コレでいいね。」と言って、運びやすいようにと、お膳をゴミ袋に入れて手渡してくれました。


今、一脚作ろうと思ったら、いくらになるかわからないお手間入りの工芸品。このお膳に関わった職人さん方のことを思うと、半分は悲しくなります。

好みの問題ですが、ボクにできることとして、このお膳には、いつかちゃんと相応に働いてもらおうと思っています。たまたま、お寺にはまだ、そういう風情がなんとか残っているので。


巨大な倉庫があれば、使わなくなって捨て去られるような、戦前くらいまでの、ある意味古き良き時代の道具を、いつか使うために保管しておきたいような願望があります。あくまで、使うために。

繰り返しますが、あるべき姿の問題ではなく、好みの問題です・・・。



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by e.wash-r | 2018-03-09 23:22 | そらごと、たはごと | Comments(0)
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