【1】 ..........................................................................................................
小学校の入学式や卒業式の壇上には、立派な生け花が飾られます。昔、小学校には、それに見合う大きな花瓶がなく、いつも、Hさんが貸してみえたそうです。
ある時、学校でこの花瓶が割れてしまいます。困惑しきってお詫びをされる校長先生に、Hさんは、おっしゃったそうです。
「形あるものはいつかは壊れる。仕方がない。」
娘のMさんは、はその時のことを、鮮明に覚えてみえるそうです。
「"お父ちゃん、カッコイイことを言うなあ"と思って聞いていましたが、あとで、しょんぼりしてしまって、本当に残念そうでした。」
【2】 ..............................................................................................................
高校3年生のとき、ボクは校長室の掃除をしていました。何かの拍子で、応接用のテーブルの上の大きな花瓶を割ってしまいました。
「大丈夫、大丈夫。気にしなくていいよ。」
その場にみえた校長先生は、そう言って、すぐに棚の戸を開き代わりの花瓶を取り出すと、テーブルの上に据えられました。割った花瓶と全く同じものでした。
【3】 ..............................................................................................................
『連休で子供が家でぐうたら → 母親がイライラ → 茶わんが割れる』というありがちなパターン。
お気に入りの茶わんが割れました。
20年ほど前、黄瀬戸の茶わんが欲しくて、一日中瀬戸の町を探し歩いたすえ、ようよう見つけたものです。高価のものでもなく、傷もありましたが、素朴でイイ感じで、ずっと愛用してきました。
黄瀬戸の茶わん、修繕するのもよし、お役目を終わらせるのもよし、と思っています。
「諸行無常」というのは、あらゆる可能性があるということでもあり・・・。
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1年前の今日のblog 】
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『西蔵坊だより』は、 森鏡山 正蓮寺の住職の日記です。
仏教のこと、山や川や海のこと、TIBETのこと等、思いつくまま書いています。
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