熊騒動3  -母熊の気持ち-
熊騒動3  -母熊の気持ち-_b0029488_252976.gif

消防団の会議。
模擬火災訓練、校区の自主防災訓練、出初め式の梯子乗りの練習、年末夜警、出初め式と、例年になく年末年始はイベントがいっぱいです。

土日の行事・夜の会議と、お取越しの日程調整で、苦労しそうと言うか、何とかなるんだろうかと不安。家族・近隣縁者揃ってつとめる夜のお取越しに影響が出るような事態だけは、何としても避けたいと思っていますが、気合いの問題ではなく物理的な問題というのが辛いところです。


熊騒動3  -母熊の気持ち-_b0029488_261386.jpg


会議のあと、先日子熊が捕まったM地区のNくんに、顛末を聞きました。

要約すると、

・2日続けて、ミツバチの巣が荒らされた。
・3日目にしかけをし、小熊が捕まった。
・子熊を捕獲したとき、親熊が唸りが近くの茂みから聞こえてきたという。
・猟師さんの話では、まだ、親子2頭がいるらしい。
・捕獲された小熊は、岐阜大学に運ばれた。

姿の見えぬ親熊の存在に、いっそうの恐怖も感じますが、子を失った親熊の心中も理解できないわけではありません。

我が子の安全を願う人間と、我が子の消息を案ずる親熊。同じ気持ちなのに、通じ合うことが出来ないのが娑婆の現実です。子を思う気持ちとはいえ、それもまた我(が)に囚われた利己心なのでしょう。

いわゆる「お盆」の縁起となった「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」は、餓鬼道に堕ちた母を救おうとする目蓮尊者の逸話を通して説かれます。

"「わたしを大切に育ててくれた母」がなぜ餓鬼道に堕ちたのか?"が問われます。

『(母性)愛』が内包する危うさ。
その『(母性)愛』があふれ、『(母性)愛』が讃えられる現代の世相。


「十方衆生よ」「生きとし生けるものよ」と呼びかけてくださる『如来の慈悲』を思います。



                    【 1年前の今日のblog
                    【 2年前の今日のblog




..................................................................................................................

 よ う こ そ 『 西 蔵 坊 だ よ り 』 へ

熊騒動3  -母熊の気持ち-_b0029488_22514638.gif『西蔵坊だより』は、 森鏡山 正蓮寺の住職の日記です。
仏教のこと、山や川や海のこと、TIBETのこと等、思いつくまま書いています。
よろしければ、TopPageより、ゆっくりご覧ください。

                    『西蔵坊だより』TopPage

by e.wash-r | 2006-11-02 01:03 | 智慧と慈悲 | Comments(0)
<< 究極のエコカー 「松風」  -政教分離- >>