当山には大きい大鑿と、小さい大鑿があります。
大きい大鑿というと、ムチャクチャ大きそうな感じですが、普通の大きさの大鑿のことです。小さい大鑿という言い方も変ですが、比較の問題として、小さめの大鑿のことです。
小さい大鑿の台がないので、普段、何かとお世話になっている
大野仏壇総本店さんに相談しました。後継者のまだ20代のHさんが、コンテナを抱えて早速来てくださいました。偶然にも、20年前の質のいい鑿台が倉庫にあったそうで、当方にとっては有り難いことでした。
いわゆる伝統産業に携われる多くの方々が、『生活習慣が変わり・需要が減り・高価になり・さらに需要が減り・後継者が育たない』という悪循環の中で、伝統や文化・風俗の存続を危惧してみえます。
変化そのものを否定するものではありません。また、闇雲に過去の有り様を維持することに価値を見いだそうとするものでもありません。ただ、大切に思うものは、ちゃんと伝えていきたいと思うのです。
Hさんは、やがてMaster、Old masterになっていくのでしょう。ボクも老僧になるまで、一緒に仏法を伝えていけたらと思います。
追記:まだ、20年前の鑿と鑿台があるそうですよ。